1 安定給水
現状と課題
水道局では渇水に対する安全度を高めるため、安定した水源の確保に努めています。また、貴重な水源地を守るために、水道水源林の保全活動を行うとともに、民有林購入事業に取り組んでいます。さらに、より安定的な給水を確保するため、原水連絡管の二重化及び送配水管ネットワークの強化、給水所の整備を進めています。
都の水道は、首都東京を支える重要なライフラインであり、給水機能が停止した場合の影響は計り知れません。
このため、水道施設の更新時はもとより、渇水や災害・事故時において安定給水を確保することは、水道事業者の重要な責務です。
平成26年度の主な実施内容
(1)将来にわたる安定給水の確保
①首都東京を守る水源の確保
計画 |
実績 |
- ・首都東京にふさわしい高い利水安全度を備えるため、八ッ場ダム建設事業等を推進
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- ・八ッ場ダム建設事業の本体関連工事(掘削工事)などを実施
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評価 |
- ・八ッ場ダム建設事業など、水源の確保を着実に進めています。
- ・こうした取組によって、厳しい渇水の際にも給水が確保されます。
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②民有林購入事業の推進
計画 |
実績 |
- ・管理が行き届かず、所有者が手放す意向のある多摩川上流域の荒廃した民有林を購入
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評価 |
- ・平成22年度の事業開始から平成26年度末までの購入実績は、8件・1,146haになりました。
- ・管理が行き届かず、所有者が手放す意向のある多摩川上流域の荒廃した民有林の購入を推進するとともに、購入した森林の間伐、枝打など、水道水源林としての適正な管理に努めました。
- ・こうした取組によって、水道水源林としての水源のかん養等の機能を最大限発揮させ、将来にわたって都民の水源地が守られます。
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③大規模浄水場更新に向けた代替浄水施設の整備
計画 |
実績 |
- ・東村山浄水場更新に向けて境浄水場に、金町浄水場更新に向け三郷浄水場にそれぞれ代替浄水施設を整備
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- ・境浄水場再構築の工事を実施
- ・三郷浄水場増強の調査・設計を実施
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評価 |
- ・境浄水場の再構築や三郷浄水場の増強のための設計や工事など、大規模浄水場の更新に向けた代替浄水施設の整備を着実に進めています。
- ・こうした取組によって、大規模浄水場の更新期においても、安定給水に必要な浄水施設の供給能力が確保されます。
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④導水管の二重化及び送水管ネットワークの強化
計画 |
実績 |
- ・導水管は、朝霞東村山原水連絡管の二重化を引き続き推進するとともに、境浄水場への代替浄水施設整備に併せ、既存導水管(第一村山線)の二重化を推進
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- ・第二原水連絡管(第二朝霞東村山線(仮称))整備※1の工事を実施
- ・東村山境線(仮称)整備※2の調査・設計を実施
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- ・送水管は、朝霞上井草線の二重化や多摩丘陵幹線、多摩南北幹線(仮称)等の整備を推進
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- ・多摩丘陵幹線整備が完了
- ・多摩南北幹線(仮称)整備の工事を実施
- ・第二朝霞上井草線(仮称)整備※3の調査・設計を実施
- ・境浄水場関連送水管整備の調査・設計を実施
- ・有明給水所関連送水管整備の調査・設計を実施
- ※1 「朝霞東村山原水連絡管の二重化」から名称変更
- ※2 「第一村山線の二重化」から名称変更
- ※3 「朝霞上井草線の二重化」からの名称変更
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評価 |
- ・導水管の二重化を着実に進めています。
- ・多摩丘陵幹線整備の完了により、多摩地区160万人のお客さまへの送水能力が強化され、給水の安定性が向上しました。
- ・多摩南北幹線(仮称)整備の工事など、送水管のネットワーク化を着実に進めています。
- ・こうした取組によって、災害や事故時だけでなく、更新等の工事の際にもバックアップ機能が確保されます。
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⑤給水所の新設・整備
計画 |
実績 |
- ・和田堀給水所、上北沢給水所(仮称)等の整備を行うとともに、駒沢給水所などの整備にも着手
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- ・江北給水所(仮称)整備の工事を実施
- ・上北沢給水所(仮称)整備の工事を実施
- ・和田堀給水所整備の工事を実施
- ・王子給水所(仮称)※4整備の調査・設計を実施
- ・駒沢給水所整備の調査・設計を実施
- ・北多摩地域の給水所等の整備(多摩北部給水所(仮称)、幸町浄水所、柴崎浄水所)の調査・設計及び工事を実施
- ・南多摩東部地域の給水所等の整備(深大寺浄水所)の工事を実施
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評価 |
- ・給水所の新設及び拡充を着実に進めています。
- ・こうした取組によって、災害や事故時における広域断水等のリスクを回避できます。
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