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水源・水質

トピック第26回 浄水処理

第26回 浄水処理

 浄水処理とは、水道水になる前の河川水や地下水を、お客さまが飲めるようにきれいにすることです。
 浄水場に取り入れる水の水質は、川や湖の水、地下水など水源によって異なり、水質に応じた浄水処理を行っています。
 今回は、基本的な浄水処理方法についてお話します。

1 浄水処理の種類

浄水処理には大きく分けて、①急速ろ過、②緩速ろ過、③膜ろ過、④消毒のみの4つの方法があります。

浄水処理の種類

これらの浄水処理を基本とし、必要に応じて鉄・マンガン、かび臭原因物質、色度などを取り除くために様々な処理を組み合わせて水道水をつくります。

2 急速ろ過

水中の小さな濁りや細菌類などを薬品で凝集、沈殿させた後の上澄みを、一日に120m〜150mという速度でろ過池の砂層に通し、水をきれいにする方法です。比較的にごりの多い河川水や湖沼水の処理に適しており、現在最も広く用いられています。東京都では金町浄水場、朝霞浄水場など、大規模な浄水場でこの方法を採用しています。(凝集と沈殿の仕組みについては、トピック第19回「水のにごり」をご覧ください。)

この処理方法は、狭い敷地でも多量の水を処理できることが特徴です。また、台風で濁度などの水質が大きく変化する場合でも、薬品の量を調節することで十分に対応できます。しかし、かび臭の原因となる物質など、水の中に溶け込んでいる物質は凝集・沈殿ではほとんど除去ができません。そこでそのような物質を除去する場合は、急速ろ過に粉末活性炭やオゾン生物活性炭など様々な処理を組み合わせます。

(オゾン処理の詳細ついては、トピック第13回「オゾンによる水処理」
生物活性炭の詳細については、トピック第14回「生物活性炭処理」をご覧ください。)

浄水処理の仕組み(急速ろ過)

3 緩速ろ過

一日に4〜5mという緩やかな速度でろ過池の砂層に水を通し、砂層の表層部に繁殖している微生物(生物ろ過膜)の浄化作用で水をきれいにする方法です。ろ過池を通る水の速度が急速ろ過と比較して小さいことから、「急速ろ過」に対して「緩速ろ過」と呼ばれます。比較的水質が良好で、水質の変化が少ない水の処理に適しています。東京都では、境浄水場や多摩地区の浄水所の一部でこの方法が用いられています。

この処理方法の特徴は、微生物によってかび臭原因物質などの溶解成分が分解され、砂や砂利によって濁りが除去されることです。また長い期間ろ過を続けていると、生物ろ過膜が目詰まりしてしまい水の通りが悪くなるため、20〜40日に一度、生物ろ過池の砂層表面を1cmほど削り取る作業が必要になります。

緩速ろ過池の構造 生物ろ過膜中の生物

4 膜ろ過

精密ろ過膜や限外ろ過膜を使って、水中のにごりや微生物などを取り除く方法です。東京都では、砧浄水場や砧下浄水所、多摩地区の浄水所の一部でこの方法が用いられています。

詳しくはトピック第11回「膜ろ過」をご覧ください。

5 消毒のみの処理

水質が良好な地下水を水源とする場合は、塩素による消毒のみを行い安全でおいしい水道水をお配りしています。東京都では、多摩地区の比較的小規模な浄水所で、この方法を採用しています。

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